NY serendipity

職なし・子なしのアメリカ・ニューヨークの駐妻が何かを見つけるまでのお話

NY女一人旅 妄想女子の絵画鑑賞①inメトロポリタン美術館 

もしニューヨークに一人旅に来るならば、メトロポリタンミュージアムに4時間くらい割いてほしい。妄想女子にとって、こんなに贅沢な時間を過ごせるところは他にない。

 さて、ニューヨークからのオススメ情報の多いこのブログだが、今回は趣向を変えて、でぃぴ子的 絵画の楽しみ方を語ってみる。

日本での絵画鑑賞は知識が必要で、正解があると思われがちだが、美術品の解釈は、作者が「絶対こう解釈してほしい!」と言っていない限り、自由でいいと信じている。そして、メトロポリタンは想像を駆り立てる作品が目白押しなので、絵画知識のほとんどない妄想女子が絵画作品をどんな風に楽しんでいるのか頭の中をのぞき見する感覚で読み進めてもらえば幸いである。

 

 

 Notre-Dame-de-la-Garde (La Bonne-Mere) by Paul signac

1905年(42歳) @マルセイユ

Paul Signac - Notre-Dame-de-la-Garde (La Bonne Mere) (1905-06, Marseilles, Metropolitan Museum of Art New York Collection)

 

ポール・シニャック [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で

 **美術館での妄想**

 この点描画、きれい!そして、なぜかディズニーシーを思い出す。この真ん中のプロメテウス火山・・・じゃなくて、建物は近くて見るとめちゃくちゃの色の集まりでできてるのに、離れてみるときちんと形になってて美しいなー。

点描もほとんどが横向きの同じ大きさ。建物の部分とか一部は縦向きで、やはり同じ大きさ。なんて律儀なんだ。淡い色が交互に置かれているのは、同じ色を間隔を開けながら書いて、また別の色を足して・・・を繰り返したのかな。

船以外は淡い色ばかり。この淡さは、きっと春。きっと朝焼けで、何か幸せなことが始まるんだろうなー。

 

**帰宅後の振り返り**

これは風景画で、題名が教会のようなので調べてみると、ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院らしく、現在も存在しているらしい。美しいし、形一緒~!グーグルマップで検索し、寺院の丘の下に海につながる入江があったのでそこからの眺めを見てみると、船が停泊しており、似た光景を見ることができた。(Google map便利!)

jp.france.fr

 次に作者のシニャックについてウィキペディアを引用する。

シニャックはスーラから大きな影響を受けているが、シニャックの点描画は、筆触がスーラのそれよりも長く、2人の画風は微妙に異なっている。海を愛し、自らもヨットを操縦したシニャックは、当時まだひなびた漁村であったサントロペに居を構え、海辺や港の風景、ヨットなどを好んで描いた。

シニャックは、理論家タイプで無口なスーラとは対照的に話し好きで陽気な性格であった。気難しい性格だったフィンセント・ファン・ゴッホとも争いを起こす事もなく、アルルでの共同生活には応じなかったもののゴーギャンとの衝突の末に片耳を切った事件の直後には見舞いにも行っている。寡黙で自ら多く語らず、しかも短命だったスーラに代わり新印象派の理論を世に知らしめた点でもシニャックの功績は大きい。

 

つまり、彼は点描画をなんだか極めた人で、印象派の次の時代の新印象派になった。なるほど。。そして、ゴッホとも同時代なのか。他のサイトをもっと見ていると、どうも理論立てて、この点描は並んでいるらしい、神がかった配列になると規則性が生まれてくるのかな。

 

最後に、THE METの解説サイトで、振り返る。 (わからないところはグーグル翻訳に頼りつつ・・)名前が出てきた SeuratとHenri-Edmond Cross and Matisseは、今度見かけたらチェックしてみよう。Henri-Edmond CrossはMoMaとブルックリンにあるかも。

 

 

 Wheat Field with Cypresses By Vincent van Gogh (ゴッホ)

1889年(36歳*亡くなる前年)

Wheat-Field-with-Cypresses-(1889)-Vincent-van-Gogh-Met

フィンセント・ファン・ゴッホ [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で

 

**美術館での妄想**

 最初に目が行くのが、絵具の凸凹感!特に、雲と麦が、チューブから直接つけたんじゃないかと思うほどにデコボコしている。きっと、これは晴れた日の風の強い日で、あまりに強い風を左の草が斜めになるくらいでは表現できず、最後に「えい!えい!」と追加していってんじゃないかな。

みっしり描き固められているけれど、どこから描き始めたんだろう・・・。

きっとこれは右の2本の木から書き始めたはず。題名も"with Cypresses"ってわざわざ書いてるくらいだし、なにより、このあたりが一番平べったく、色や筆遣いも丁寧に書かれている。

ゴッホは、画材を持って出かけて、見つけた風景のところで描くと聞いたことがあるから、この木を目印に向かっていったんだろう。死ぬ前年だから、さらに集中していて、もう描ききることしか頭にないんじゃないかな。下の方に書いてある赤い花は、なくても成立しそうな絵な気がするけど、きっと本当に咲いていたんだろうな。

風に吹かれている雲が大きくて、夏みたいだけど、収穫って秋じゃない?まぁ、いっか。にしても、すごい風が強いのに、びくともしない木なんだなー。

 

**帰宅後の振り返り**

そもそもcypressesを検索してみると、イトスギ。日本のマンションの玄関にもよく植えてある、もみの木みたいだけど、触ってつぶすといい匂いがする、黄緑色の木!これなら、確かに風になびかないわ。(納得)

更にウィキペディア様に聞いてみると、

花言葉哀悼絶望欧米では上記のキュパリッソスの逸話から、象徴とされる。文化宗教との関係が深く、古代エジプト古代ローマでは神聖な木として崇拝されていたほか、キプロスKypros, : Cyprus)島の語源になったともされている。

フィンセント・ファン・ゴッホが好んで絵画の題材に使った。

死ぬ前年に、死が花言葉の木を選ぶのか・・・。そして、たくさん書かれているとなると、絶対知っていて、描いていたんだろうな。ただの風の強い空と麦じゃなくて、澄み渡る明るい未来がうずめく空と収穫物としてたなびく麦、そして動かない死の象徴のイトスギ。

 

ゴッホについて調べてみたら、たくさんありすぎたので、また次の機会に。笑

そして、THE METの解説サイトで振り返る。

これが描かれたのは、6月だった。麦の二毛作かー懐かしい。そして、風ではなく、暑さを表現しているらしい。(惜しい)さらに、絵具はチューブから直接つけてたらしい。(嬉しい)

 

 The Dance Class By Edger Dagas (ドガ)

1874年(43歳)@パリ

Edgar Degas The Dance Class

エドガー・ドガ [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で

 

 **美術館での妄想**

バレリーナのテストの様子で、お母さんとバレリーナがいるらしい。これで次の役が振られるかどうか決まるから、みんなドキドキやろうな~と思ったら、顔の表現、意外と適当!右手の杖ついたお爺さん(たぶん偉い人)に見られている真ん中のテスト中の女の子の顔とか、ざーっくり描かれてる。絵具の劣化??総じて笑っている人がいないことはわかるけど、どちらかというと表情がないって感じ。

相反して、みんな足がきれい。ふわふわのペチコート?もきれい。ふわふわ。透き通ってるし、光が反射しているし、ふわふわ。左端のバレリーナの背中もきれいだけど、それよりもなによりも足の曲線美に目が行ってしまう。そして、バレリーナの足の置き方が全然違うから、きっとこだわって選んで書いていったんだろうなー。

 24人の女性が描かれているって書いてるから数えてみよ・・・あっ、鏡に映っている人たちも含むのか。鏡に窓の光が入ってて、空間の広がりを感じるね。

一番手前に、背中の紐を直している準備中のきれいでもないバレリーナを置くのは、きっとなんか理由があるんやろうな。普通、テスト中のきれいな子を真ん中に大きく置いて、準備中の子は後ろか端っこに置きそうなものやもんな。

でも、やけにお爺さんの周りが暗いなー。後ろになんかあるんかな、それともこの人悪い人なんかな。笑

 

**帰宅後の振り返り**

1874年というのは、ドガにとって、父親が亡くなり、借金のためにお金を作り出さなければいけない時期である。同年、印象派と共にサロンでの展覧会に出るのをやめて、独自の展覧会を行うという、当時のアウトレイジな生き方に変わる節目の時だったようだ。

また、左前の女の人の後ろに3人いるのに、足は1人分しか見えなかったり、大人の女性が爪をかんでいたり、ずいぶん攻めているらしい。(この女の子の胴体だけが大人に成長して見えている?)極端な視点の表現や、右前が大きく開けたアシンメトリーな空間の使い方は、浮世絵技法を参考にしているらしい。床はぺったり平面だけど、壁はしっかり3次元で描いているねじれらしい。

ドガはものすごく精密に計算して構図を作って配置しているので、すべて計算通りらしい。

・・・ということを説明しているYoutubeを発見。”らしい”が連発しているのは、英語なのであやふやだから。笑

youtu.be

 

バレリーナを主題にした作品は、メトロポリタン美術館にまだまだあったが、この絵と同じ構図の似た作品は、オルセー美術館にもあるそうだ。(wiki参照)

 

そして、 THE METの解説サイトで復習。”the most ambitious ”な作品って書かれてるわ。そりゃそうか、足ないし。”imaginary scene”のダンス教室だそうだ、やっぱりか。

横のおじさんは実在する人物のようだ。「誰もがみんな自分のことに精一杯で、誰も他の人のことを気にしていないのが印象的。」確かに、爪をかんでる人以外、みんなそっぽを向いている。一番手前の子なんて、画面の左下見ちゃってるしね。「バレリーナが後ろに向かって弧を描きながら配置されているのは、楽譜みたい・・・」ですって。おしゃれな解釈ー!こういう発想が出るようになりたい。(憧れ)

 

おまけ:THE METの解説サイトの便利な使い方

メトロポリタン美術館は、本当に大きい。もし、お目当ての作品があれば、THE METのHPに名前を入力すれば、一覧が出てくるし、現在展示されている場合は、ギャラリー番号まで出てくる。

美術館でもらうマップ(日本語有)には、すべて番号が振られているので、それをたどって見に行けばOK!

 

もし一人旅で時間に余裕があれば、ぜひブロードウェイロタリーにレッツチャレンジ!

 

www.newyorkserendipity.site

 

 

 

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